マーガレット・ボンボンの日記

うつ・適応障害の治療中。1000字程度の毎日ブログ

今週のお題「好きなお茶」より、【レディ・グレイの思い出】

今週のお題「好きなお茶」である。

 

一度飲んで忘れられないお茶がある。

TWININGSのRADYGREYである。トワイニングレディグレイ。英語で書くとなんだかかっこいい。

大学受験に音楽科を受けた私は、ある日のレッスンで先生に連れられて他の先生の指導を受けに行った。当時の記憶はものすごくおぼろげだが、出迎えてくれた先生はフジコ・ヘミングのような雰囲気の人だった。

私は緊張しつつ、その教室のKAWAIのハッキリした音の鍵盤をバリバリ弾いた。少しの力でとても大きい音が出るので強弱をつけるのがとても難しく、指の力加減に難儀した。もはや鍵盤をすごい勢いで叩いたような覚えしかない。ピアノのメーカーによってもこんなに音が違うのかと驚き、終わる事には時分の実力が全然出せずに意気消沈した覚えがある。

レッスン後にフジコ・ヘミング(似)が「お茶を飲みましょう」と言ってくれてごちそうになった。「少しの牛乳とお砂糖はたくさん入れて飲むのが美味しいのよ」と言いながら、フジコ・ヘミング(似)は角砂糖をたくさん入れてくれた。確か5個くらいいれてたのではないだろうか。結構躊躇なくたくさんいれていた。

その時に飲んだのがレディグレイの紅茶だった。その日はとても寒くて雪が降っていて、緊張で空回りして疲弊した冷たい指先に触れたカップがありがたかった。湯気とともに顔を温めた、不思議な上品な香りはオレンジピールやレモンピールがはいっているからだと後で時分で調べて知った。甘い紅茶は私の疲れを癒やしてくれた。

結局私はピアノの話よりも「その紅茶の名前教えてください。」と言い、1・2杯飲んで、パッケージと商品名を確認し、最後に牛乳無しでもう1杯飲んだ。合格のコツを聞きにきたはずのピアノ生徒が紅茶に夢中になり、フジコ・ヘミング(似)はいはいたくさん飲みなさいと微笑みながら紅茶をついでくれた。

それから音楽系の大学には進学出来なかった。ピアノが嫌になり弾かない時期もあったが、今はときどきピアノで好きな曲を弾いていることもある。

冬の寒い時期になるとレディグレイを必ず買う。受験の頃が懐かしいからではない。ただ単に美味しいからだ。11月~1月の雪でもチラつきそうなとっっっても寒い日によかったら飲んでみてほしい。その辺のスーパーでだいたい買える。少しの牛乳とたくさんの砂糖をいれて、バックミュージックにピアノの音楽をかけながら楽しんでもらいたい。